#123_自費診療と保険診療での5つの違い

不妊治療


不妊治療の保険適用が施行され

私達も今回(2022年7月)初めて
保険適用での移植をするために
夫婦揃って医師からの話を
聞きに行く必要がありました🚶‍♂️🚶‍♀️

今回はその当時の話をまとめました。

自費診療と保険診療の違い

保険適用が始まったばかりの
2022年当時の

医師から話を聞いた
Dクリニックの移植周期における
自費と保険の相違点はこちらです👇
(具体的な費用の話は後日改めて
投稿するので今回は割愛しています)

※保険適用開始当時の情報であるため
 現在とは異なる場合があります。

※クリニックによって
 治療内容等が異なる場合があります。
 

自費診療

  1. 移植日決定まで毎回採血でホルモンの数値を測る
  2. 移植日決定まで毎回内診で卵胞、内膜などを調べる
  3. 移植直前〜判定日までルトラール錠でホルモン補充
  4. 場合によってはAHAやヒアルロン酸培養液を使用する
  5. 判定は採血にて行う

保険診療

  1. 採血は基本行わない
  2. 内診は移植日決定時の最低限のみ(3回程度)
  3. 移植6日前からワンクリノン膣錠ゲル等でホルモン補充
  4. 初回の移植でAHAとヒアルロン酸培養液は使用できない
    (2回目以降は医師の判断で使用できる)
  5. 判定は自分で行う

移植日決定までの採血

適切な移植日を把握するために
血液中のホルモンの数値を測り、
内膜の状態も合わせて診た上で
医師が移植日を決めています。

自費診療では今まで通り
通院の度に採血を行いました。
(4日に1回程度)

しかし、保険診療では
1回の採血の回数が制限されているため
基本的には採血は
実施しない方針になっていました。

移植予定の方の身体の状態を
正確に把握することは難しくなりますが
針を刺すのが苦手な方や
診察時間の短縮という
メリットはあるかもしれません。

 

移植日決定までの内診

採血と同様、内診の回数も
保険診療では制限があり
1回の移植周期の中で内診は
3回までしかできませんでした。

こちらもその人の身体の状態を
正確に把握するためにはあった方が
いいとは思いますが、

一方で内診における
心理的、身体的負担の軽減や
診察時間の短縮というメリットはあります。

 

使用する薬剤の違い

自費診療では、患者さんの身体や
クリニックのやり方に合った薬が処方されます。

一方で保険診療では
国が認めた薬でしか治療ができず、
限られた薬の中から処方されていました。

よって、自費か保険かで
処方される薬の種類に違いがありました。

移植周期の私の例でいえば
 
自費:エストラーナテープ、ルトラール錠

保険:エストラーナテープ、
   ウトロゲスタン膣用カプセルワンクリノン膣用ゲル
でした。

※薬の種類によって
服用の方法が全く異なりました。
医師や薬剤師の説明をよく聞いて
適切に服用できるといいですね。
 

これ以外で個人的に1番驚いたのは、
メトグルコ が使えないということです!

私は『耐糖能異常』といって
何らかの要因で血糖値が下がりにくくなっており
空腹時の血糖値でも
正常値と異常値(糖尿病)の間にある状態
だと判明しています。
 
 
原因ははっきりとわかりませんが

  • 多嚢胞だとインスリンが
    うまく働かないこと(インスリン対抗性)
    があって、血糖値が高くなる
     
  • 痩せていても、隠れ糖尿病や
    代謝的肥満の状態だと耐糖能異常となる


などがあるみたいです。
(※詳しくは専門家に聞いてください。)
 
とにかく、
この糖が卵の質や妊娠に
悪影響だと言われているので
インスリン対抗性の改善薬として
自費診療で治療している時から
メトグルコが処方されていました💊
 
しかし!
保険診療では私は
このメトグルコの処方の対象に
入らなくなってしまうらしく
処方できないと言われてしまいました😅
 
👨🏻‍⚕️「移植にはそこまで影響はないから〜」
と言われたのですが、
 
血糖値の改善に飲んでいるんだから
日常的に飲ませてよ〜
 
と不安を拭いきれないのが内心でした🫢
 

とはいうものの、
保険で認められている薬=有効性がある薬
であるのは確かです。

医師の診断に従い、
処方された薬を指示通りに服用するのは
自費でも保険でも大事なことですよね。

先進医療などの治療法の区分について

自費診療では
治療方法がクリニックのやり方に合わせて
自由に選択されています。
私の通院しているDクリニックでは
先進医療など高度で新しい治療法の中でも
エビデンスがしっかりしている治療法は
以前からどんどん取り入れていました。

私の場合では
アシステッドハッチング(AHA)
高濃度ヒアルロン酸含有培養液
タイムラプス
以前から用いられていました。


しかし保険診療開始に伴い、
2022.3月までは自由診療で用いられてきた
AHAとヒアルロン酸の治療法は
保険適用に変更されました。
(タイムラプスは先進医療)

制度移行期間のゴタゴタのせいなのか
私には詳しくはわかりませんが

2022年7月時点では
初回の保険診療での移植で
 AHAヒアルロン酸培養液は使用できない
 (2回目以降は医師の判断で使用できる)

・タイムラプスは保険診療では使えない
と言われました。

自費と保険では
治療法も変わってくるのかと
驚いたことを覚えています。

なお、保険制度が施行されてから
ある程度時間が経っている現在では
保険診療と先進医療の併用状況などは
変わっていると思いますので
最新の状況を医師などに必ず聞いてください。

補足として…

【先進医療とは】
・未だ保険診療として認められていない先進的な医療技術等について、安全性・有効性等を確保するための施設基準等を設定し、保険診療と保険外診療との併用を認め、将来的な保険導入に向けた評価を行う制度。
引用:https://www.mhlw.go.jp/content/000901932.pdf

2023年1月時点の
先進医療の項目は以下の通りです。

PICSI(ヒアルロン酸含有培地で精子選別)、タイムラプス、EMMA・ALICE、SEET法、ERA、子宮内膜スクラッチ、子宮内フローラ検査、IMSI(強拡大の顕微鏡で精子を選別)、子宮内膜受容期検査、二段階胚移植法、タクロリムスの投薬
マイクロ流体技術を用いた精子選別(※条件付き適用)、PGT(※審議中)

医療機関によって
実施している治療法は異なります。
「希望する治療法は当院では行なっていない」
ということもありますので
治療を進めていく上で医師に確認が必要です。
(クリニックによっては
 HPに記載されている場合もあります。)

判定日について

Dクリニックでは
自費診療の場合の判定方法は採血でした。

移植日から約2週間後に通院、採血し
HCGという妊娠反応を示すホルモンの値を調べ
結果が出るまで数十分待って
医師から結果を告げられます。
(この待ち時間に心臓がドキドキしっぱなしで
 そこは大変ではありますね…)

ホルモン値によってはっきりと
陽性、陰性がわかるので

陰性だと特にガツンと
精神的にくるものがありますが

私は
はっきりと結果が示されることで
気持ちが次に向けて
切り替えられやすいような感じもしました。
 

一方で
保険診療では
妊娠検査薬を用いての
自宅での尿による自己判定
でした。

  • 通院しなくていい
  • 採血の痛い思いをしなくてもいい
  • 金銭的に負担が少ない

といったメリットもありますが

  • 偽陰性、偽陽性の可能性もある
  • 化学流産の場合の判断が難しい
    (ぬか喜びしてしまう)
  • 偽陰性かもと何度も検査してしまう
  • 結果が気になって検査薬を何回も試すと
    意外と検査薬の購入費用がかかる
  • 結果を早とちりして、自己判断で
    服薬をやめてしまう可能性がある
  • 陰性でも今後の治療の相談がすぐにできない
  • 検査薬などのゴミが出る


というデメリットも感じました。

私個人の好みで言えば
クリニックでの判定の方がいいな
と感じています。

自費と保険の違いはたくさんある

Dクリニックでの2022年当時での
自費診療と保険診療の違いが
いくつも出てきました。

保険診療は自由診療ほど
治療の選択肢が多くはありませんが
 
有効性が確立された治療法が
全国どこでも同じレベルで
受けられるようになったと言えます。
(クリニックごとの技術の差は置いておいて)

保険適用されたことで
金銭的な負担が軽くなり
不妊治療に挑戦できるカップルも
増えたと思います。

40歳未満は6回の移植、
40〜43歳は3回の移植まで
という制限はありますが
うまく制度を活用して
妊活を進めていけるといいなと思います。

繰り返しになりますが
ここで記載している内容の中には
現在では状況が変わっているものもあります。
クリニックによって異なる場合もあります。
その点ご了承ください。

※あくまで個人の見解です。

※体験・経験をもとに作成しています。



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